ハウスメーカーやローコストビルダーでもやり方次第で高い得点が取れてしまうように出来ています。
でも、一般の方にアピールするには充分すぎるほどのバック、つまり、国交省ですね!
これが太鼓判を押した評価しシステムなので、堂々と「凄いでしょ」を謳えるのです。
例えるなら100人中90人が100点取れてしまうようなテストで、その内情を他の人は知らないので
「え!100点!!すっご~い」ってなんてしまうんですよね。だから、私は違和感を覚えざるを得ないのです。
そんなもんだから、こぞって大手中心にCASBEEを基準に大々的に喧伝していて、これよりもっともっと真面目で優れている自立循環型住宅評価システムは隅っこの方に追いやられてしまっているんです。真面目な工務店・ビルダーはそんな宣伝資金や能力がないので、どうしても“声のデカイ奴”の中に埋没してしまうんですよね。
私が、しつこくこの自立循環型住宅を言うのもとにかく、小さくても、愚直にこの住宅の価値を知ってもらう為にやっているわけなんでね。ただ、最近かなり大人になりまして(^_^;)
今現在のメジャーがこのCASBEEであるならば「CASBEEがナンボのもんじゃ」という所を証明すれば、少しは説得力も違うのかなと思い、今回のギャラリーテーマにしたんです。
ホント、これは全然やるつもりもなかったのですが、否定ばかりも良くないなと思い、この専用テキストを購入して、自立循環型住宅の時のように我が家を評価してみましたのでご覧下さいませ!
と、その前に軽くこのCASBEEの説明を・・・
Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiencyの頭文字をとってCASBEE。
訳すと建築物総合環境性能評価システムといいます。
2001年4月に国交省支援の下産官学共同プロジェクトがスタートしてこのシステムが完成しました。
建築というぐらいですからビル、マンション、公共物から住宅まで幅広い建築物を対象にしている評価なので
当然カテゴリーもたくさんあるわけです。この辺の説明は
http://www.ibec.or.jp/CASBEE/about_cas.htmを参照してください。
このファミリーの中の戸建というカテゴリーの評価ソフト(無料でDL可能)を使いました。
大きく分けで住まいの環境品質(Q)と住まいが外部に与える環境負荷(L)があり、Q,Lそれぞれのなかみを3つに分類して
Q1 |
|
室内環境を快適・健康・安心にする |
Q2 |
|
長く使い続ける |
Q3 |
|
まちなみ・生態系を豊かにする |
LR1 |
|
エネルギーと水を大切に使う |
LR2 |
|
資源を大切に使いゴミを減らす |
LR3 |
|
地球・地域・周辺環境に配慮する |
を項目別に設計段階で考察して入力していきます。
全体像としてはこうです。
CASBEE-すまい(戸建)(2007年版) |
||||
○○邸 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
スコアシート |
|
|
||
配慮項目 |
|
|
|
|
QH すまいの環境品質 |
|
|
|
|
QH1 |
室内環境を快適・健康・安心にする |
|||
1 |
暑さ・寒さ |
|
|
|
|
1.1 |
基本性能 |
|
|
|
|
1 |
断熱・気密性能の確保 |
|
|
|
2 |
日射の調整機能 |
|
|
1.2 |
夏の暑さを防ぐ |
|
|
|
|
1 |
風を取り込み、熱気を逃がす |
|
|
|
2 |
適切な冷房計画 |
|
|
1.3 |
冬の寒さを防ぐ |
|
|
|
|
1 |
適切な暖房計画 |
|
2 |
健康と安全・安心 |
|
|
|
|
2.1 |
化学汚染物質の対策 |
|
|
|
2.2 |
適切な換気計画 |
|
|
|
2.3 |
犯罪に備える |
|
|
3 |
明るさ |
|
|
|
|
3.1 |
昼光の利用 |
|
|
4 |
静かさ |
|
|
|
QH2 |
長く使い続ける |
|
||
1 |
長寿命に対する基本性能 |
|
|
|
|
1.1 |
躯体 |
|
|
|
1.2 |
外壁材 |
|
|
|
1.3 |
屋根材、陸屋根 |
|
|
|
1.4 |
自然災害に耐える |
|
|
|
1.5 |
火災に備える |
|
|
|
|
1 |
火災に耐える構造(開口部以外) |
|
|
|
2 |
火災の早期感知 |
|
2 |
維持管理 |
|
|
|
|
2.1 |
維持管理のしやすさ |
|
|
|
2.2 |
維持管理の体制 |
|
|
3 |
機能性 |
|
|
|
|
3.1 |
広さと間取り |
|
|
|
3.2 |
バリアフリー対応 |
|
|
QH3 |
まちなみ・生態系を豊かにする |
|||
1 |
まちなみ・景観への配慮 |
|
||
2 |
生物環境の創出 |
|
|
|
|
2.1 |
敷地内の緑化 |
|
|
|
2.2 |
生物の生息環境の確保 |
|
|
3 |
地域の安全・安心 |
|
||
4 |
地域の資源の活用と住文化の継承 |
|||
LRH すまいの環境負荷低減性 |
|
|||
LRH1 |
エネルギーと水を大切に使う |
|
||
1 |
建物の工夫で省エネ |
|
|
|
|
1.1 |
建物の熱負荷抑制 |
|
|
|
1.2 |
自然エネルギー利用 |
|
|
2 |
設備の性能で省エネ |
|
||
|
2.1 |
暖冷房設備 |
|
|
|
|
1 |
暖房設備 |
|
|
|
2 |
冷房設備 |
|
|
2.2 |
給湯設備 |
|
|
|
|
1 |
給湯機器 |
|
|
|
2 |
浴槽の断熱 |
|
|
|
3 |
給湯配管 |
|
|
2.3 |
照明・家電・厨房機器 |
|
|
|
2.4 |
換気設備 |
|
|
|
2.5 |
エネルギー利用効率化設備 |
|
|
|
|
1 |
家庭用コージェネレーションシステム |
|
|
|
2 |
太陽光発電システム |
|
3 |
水の節約 |
|
|
|
|
3.1 |
節水型設備 |
|
|
|
3.2 |
雨水の利用 |
|
|
4 |
維持管理と運用の工夫 |
|
||
|
4.1 |
住まい方の堤示 |
|
|
|
4.2 |
エネルギーの管理と制御 |
|
|
LRH2 |
資源を大切に使いゴミを減らす |
|||
1 |
省資源、廃棄物抑制に役立つ材料の採用 |
|||
|
1.1 |
構造躯体 |
|
|
|
|
1 |
木質系住宅 |
|
|
|
2 |
鉄骨系住宅 |
|
|
|
3 |
コンクリート系住宅 |
|
|
1.2 |
地盤補強材・地業・基礎 |
|
|
|
1.3 |
外装材 |
|
|
|
1.4 |
内装材 |
|
|
|
1.5 |
外構材 |
|
|
2 |
生産・施工段階における廃棄物削減 |
|||
|
2.1 |
生産段階(構造用躯体部材) |
|
|
|
2.2 |
生産段階(構造用躯体以外の部材) |
||
|
2.3 |
施工段階 |
|
|
3 |
リサイクルの促進 |
|
|
|
|
3.1 |
使用材料の情報提供 |
|
|
LRH3 |
地球・地域・周辺環境に配慮する |
|||
1 |
地球温暖化への配慮 |
|
|
|
2 |
地域環境への配慮 |
|
|
|
|
2.1 |
地域インフラの負荷抑制 |
|
|
|
2.2 |
既存の自然環境の保全 |
|
|
3 |
周辺環境への配慮 |
|
||
|
3.1 |
騒音・振動・排気・排熱の低減 |
||
|
3.2 |
周辺温熱環境の改善 |
|
|
|
|
|
|
|
■LRH1 太陽光発電による補正後のランクとスコア |
||||
2 |
設備の性能で省エネ |
|
||
|
2.1 |
暖冷房設備 |
|
|
|
|
1 |
暖房設備 |
|
|
|
2 |
冷房設備 |
|
|
2.2 |
給湯設備 |
|
|
|
|
1 |
給湯機器 |
|
|
|
2 |
浴槽の断熱 |
|
|
|
3 |
給湯配管 |
|
|
2.3 |
照明・家電・厨房機器 |
|
|
|
2.4 |
換気設備 |
|
|
|
2.5 |
エネルギー利用効率化設備 |
|
|
|
|
1 |
家庭用コージェネレーションシステム |
|
|
|
2 |
太陽光発電システム |
|
|
|
|
|
|
この項目全部を埋めると最終的な評価として出てきます。
最終結果は最後のお楽しみにして
まずR,L全体のチャートが出ます
この項目全部を埋めると最終的な評価として出てきます。
最終結果は最後のお楽しみにしてまずR,L全体のチャートが出ますレベル5が最高なので正六角形になれば満点ということですね。
次にLCCO2の参照値(基準値)との比較
67%の削減率ということになっていますね
ここでは率75%以下ならレベル5評価です
次に中項目別の結果
Q環境品質
どれも基準のレベル3をクリアしています
と言うか、レベル3以下にはならないですね^^
L環境負荷低減性
これもQ同様の結果になっています。
総合判定です!
Qは100であれば満点。ウチは86点、Lは0であれば満点。ウチは12点
BEE(すまいの環境効率値)=Q÷L=7.16(この表では何故か7.3何でだろう?)
S |
|
3.0以上 |
A |
|
1.5以上3.0未満 |
B+ |
|
1.0以上1.5未満 |
B |
|
0.5以上1.0未満 |
C |
|
0.5未満 |
ということで『S』!!予想はしていましたが、自立循環型住宅評価のときほどの嬉しさがありません。
私のお客様の工務店・ビルダーなら全社『S』を取れるでしょう。(皆さん頑張って下さいねp(^-^)q)
少しネット等で調べて見ますと、各自治体がこのCASBEEに地域色を加えて実例で言うとCASEBB横浜や静岡、兵庫といった具合に公共物や条例でこの評価書を添付することを義務付けしていて、多分、この制度体は全国で広まっていくことは間違いありませんね。
今はマンションや5,000㎡以上の建築物対象が主ですが、戸建も特に建売等々は同様な規制が掛かると思います。
それは大変良い事だと思いますが、最低基準の設定がなかったり、『B+』程度の低い基準が大半なのでその点は全然ダメですよね。
以上のように全体的にはやはり???が多いこの評価システムなんですが環境負荷の考察の部分で
かなり分かり易く、奥が深い考察等々もあるのでその点は素晴らしいと思いました。
ナノデもう一回引っ張ります(^_^;)
次回はその辺りを詳しくCheckしてみたいと思います。